「本日は、お客様お一人のみです」

「御風呂は何時に致しましょうか?時間を合わせて沸かしておきます」

部屋に入って施設内の説明と共に若い僧侶の方が言った。


えっ、一人だけ?

こんなに広い宿坊に。


と心の中で思った。


場所は、高野山にある密厳院。

興教大師(こうぎょうだいし)覚鑁(かくばん)ゆかりの寺院。

そして、宿坊でもある。


初めての高野山、そして初めての宿坊。

ちょっとドキドキ。


14時くらいに高野山に到着して、金剛峯寺や霊宝館、東塔などなどを廻る。

見るところが多すぎて、タイムアップ。

陽が急速に傾き、寒さが一挙に増す冬の高野山。

明らかに人影も少なくなってきた。

結局、奥の院には行けずに、宿坊へと向かった19時頃。

密厳院の中へと入り、部屋まで案内してもらった後に上記の会話。


ちょっと休憩していると

電話が鳴る。


「御風呂の準備が整いましたので、どうぞ」

御風呂へ。

ヒーターで脱衣所が暖めてあった。


素敵な心遣い。

ゆったりと湯船に浸かって日中の歩きまわった疲れをほぐす。


入浴後は、橋本駅で購入した「柿の葉すし」を食す。

柿の葉すし
 ▲ 柿の葉すし


美味!

旨すぎ!

と悦に入る。


食後は、テレビを見たり、ダラダラしたりして早めに就寝。

翌朝のお勤めは、どんな感じなんだろう?と布団の中で思いながら夢の中へ。


中庭
 ▲ 密厳院の中庭


翌日、6時に起床。

7時から朝のお勤め、10分くらい前に本堂へ向かう。


読経の見学、というか拝聴。

法話。

有り難いですな。

30分く らいで終了。


朝食の時間。

部屋に戻ると住職が食事を運んで来てくれた。


部屋での朝食って、なんか気が楽でいい感じ。

食後に今後の移動工程などを見直して、チェックアウトの準備。

荷物を持って、寺務所へ。

世間話的な感じで、諸々と話をしてもらった。

刈萱堂
 ▲ 刈萱堂

そのまま、手前にある「刈萱堂」に訪れ、帰り際にお守りなどを数点購入。


初の高野山。

初の宿坊。

素晴らしい密厳院。

非常に充実した良い経験が出来ました。

密厳院
 ▲ 密厳院





2014年12月 訪問


【リンク】

【Travel.jp たびねす 旅行ガイド】
『高野山で宿坊体験。初心者にオススメ・刈萱堂「密厳院」』